JOI Collection

design by Simone Viola, 2015

 
イスについて考えてみましょう。あまりにも当たり前の存在になっているため、改めて考えることがなくなっている日用品です。快適さと同等に美しさを持つ、簡単な家庭用の家具。食事や会話のため、あるいは待ったり休んだり、生活するために座るからこそ、イスは役に立つのです。友人を招き家族とともに家の中や庭で過ごす夕べや、来客に備えてイスを動かす状況、一日の終わりに気軽に積み重ねられたり、雨に打たれて外に一晩放置されたりするといった、さまざまな状況があるでしょう。そんな幸せで喜びに満ちたモノの形を作るため、私たちは理想のイスとは何かということを考えてきました。イスにとっては、実用的で快適で使い勝手が良いことが何よりも重要です。Joiコレクションは、20世紀の偉大な巨匠の一人、ハンス・J・ウェグナー(Hans J. Wegner)に捧げられています。同じ美の基準、単純性と人間工学に沿って流れる思考。偉大で誇らしげなモダン北欧デザインの印象からトレースされた迷いのない線。なぜなら、真のデザインは流行ではなく、実際の生活に寄り添ったものだからです。Joiコレクションでは、これら全てを先進的な構造と組み合わることで、さまざまなバージョンの生産を可能にしました。大きな特長は前後フレームの接合構造で、多様な個性や用途、役目が特徴づける背もたれを3種類用意しています。色の選択肢も、決定的ながらも柔軟なモノに対する、ブレのない考えを追求するものです。ボディは4色から、取り外し可能なシートカバーは5種類の布地から選ぶことができるJoiコレクションでは、利用シーンや雰囲気にあわせて、幅広い組み合わせができます。

JOIコレクション、シモン・ビオラ(Simone Viola)デザイン

シモン・ビオラはスイスのメンドリジョで1985年に生まれました。 プロダクトデザインの真髄をミラノで習得し、さまざまな建築およびデザイン研究における協力を通して、彼はスイス国内外で経験を積んでいます。2011年、家具などの産業プロジェクトに重点を置いたシモン・ビオラ・デザインスタジオを立ち上げました。彼の理念はプロジェクト開発関連の材料や技術面の研究にあり、歴史的及び芸術的な引用によって概念的に導かれています。このアプローチは、現代デザインとの最も自然なつながりを生み出し、流行の表現としてではなく、形と利用用途がうまく結びついたモノが表現されています。やわらかく自然で上品な形状と、ディテールにまで行き届いた配慮が彼の作品の特長です。開発において試行錯誤を続けることで、高品質で幅広く融通の利く製品の実現が可能になっています。

JOI Collection configurator